お薬の基本知識
お薬は治療や予防を目的とするものですが、間違った飲み方をすると効果がなくなるだけでなく、副作用が出てしまうこともあります。お薬の正しい知識を身につけ上手につき合いましょう。
お薬の種類
いろいろな形状のお薬があるのは、使いやすさや効果の成分が効果的にはたらくよう工夫されているからです。用途や目的に合わせさまざまな種類のお薬があります。
- 内用薬
- 口から飲んで、体の中に入れるお薬粉薬(散剤・顆粒剤・ドライシロップ)/ 錠剤 / カプセル剤 / シロップ剤 など
- 外用薬
- 目・耳・鼻などの粘膜や皮膚に直接使用するお薬直接使用するお薬軟膏・クリーム / 貼り薬 / 点眼薬・点鼻・点耳 / 吸入薬、坐剤 など
- 注射薬
- 血管内、筋肉、皮膚など体内に直接入れるお薬インスリン など
正しい飲み方
お薬を安全に効果的に使用するためには、指示された量、回数、時間を守り、正しく服用する必要があります。
- 時間を守る
- 食前、食後、食間、頓服(とんぷく)など、決められた時間を守りましょう。
- 量を守る
- 自己判断で量を増やしたり減らしたりするのは避けましょう。
- 水またはぬるま湯で飲む
- 飲み薬は基本コップ1杯の水、または、ぬるま湯で飲むようにしましょう。
- 期間を守る
- 症状が緩和された場合でも、自己判断で服用を中止するのはやめましょう。指示された期間は飲み続けます。服用を中止したいときは、必ず医師・薬剤師にご相談下さい。
- 飲み合わせに注意する
- 相互作用を引き起こす場合があります。以下の方は必ず医師・薬剤師にお伝えください 。・他の病院で処方されたお薬を服用している場合
・一般用医療品(市販薬)や健康食品、サプリメントなどを利用している場合
次のような方は、医師・薬剤師にご相談ください。
- 妊娠中・授乳中の方
- 飲酒量が多い方
- 喫煙される方
- 治療中の疾患がある方、過去に疾患があった方
- 車やバイクを運転される方
- 副作用の経験やアレルギーがある方
- 市販薬や健康食品・サプリメントを服用している方
OTC医薬品について
OTC医薬品は調剤薬局や薬店・ドラッグストアなどで、処方箋がなくても買うことができます。お使いになる方がご自分の健康状態に基づいて、薬剤師や登録販売者から適切な情報提供を受け、ご自身の判断で購入できるお薬のことです。※OTCとは、Over The Counterの略。OTC医薬品とは、カウンター越しにアドバイスを受けた上で購入できるお薬、というところから由来しています。
OTC医薬品の分類
OTC医薬品は「要指導医薬品」と「一般用医薬品」に分類されます。さらに一般用医薬品は、安全性により第1類医薬品から第3類医薬品まで3つに分類され、それぞれ販売時の陳列や薬剤師などの専門家の関わり方、情報提供の仕方が決められています。
一般用医薬品はインターネットなどでの通信販売が認められていますが、要指導医薬品は認められていません。
要指導医薬品
要指導医薬品はリスクが高いものや、リスクが不確定なものなどがあります。販売の際に薬剤師が購入者と対面で書類などで情報提供を行う必要があるため、店舗ではすぐには手の届かない場所に置かれています。また、原則購入者本人が使用者である必要があります。
一般用医薬品の種類
- 第1類医薬品
- 副作用、相互作用などの項目で安全性上、特に注意を要するもの。すぐには手の届かない場所においてあり、必ず薬剤師からの指導、文書での情報提供を受けたうえで購入できます。
- 第2類医薬品
- 副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。主に風邪薬や解熱剤など日常生活で必要性の高い製品が多くあります。薬剤師または登録販売者は、情報提供に努める必要があります。特に注意を要するものは「指定第2類医薬品」として区別されます。
- 第3類医薬品
- 第1類・第2類医薬品以外の一般用医薬品。薬剤師または登録販売者による情報提供についての義務はありません。一般従事者からの購入も、薬剤師や登録販売者の管理・指導の下であれば可能です。
- 加藤薬局は「健康サポート薬局」に認定されています
- 健康サポート薬局の店舗は加藤薬局緑西店・南店・西21条店となります。
お薬に関する相談はもちろん、健康に関することや介護用品などに関することも
お気軽にご相談ください。
ジェネリック医薬品について
医療用医薬品には先発医薬品と後発医薬品があります。先発医薬品の特許期間などが過ぎた後に、他のメーカーから同じ有効成分で、効果、品質、安全性が「先発医薬品と同等」であると厚生労働省から認められた薬、それがジェネリック医薬品(後発医薬品)です。またジェネリック医薬品の中でも、有効成分や添加物、製造方法まで完全に同一な薬はオーソライズドジェネリックと呼ばれています。
ジェネリック医薬品の安全性
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を同じ量を使って作られています。主に「規格及び試験方法」、「安定性試験」、「生物学的同等性試験」の項目で承認審査され、これらの内容が先発医薬品と同等であることを示すことによって、有効性・安全性に問題がないことが確認され承認されます。
お薬代・医療費の節約
ジェネリック医薬品は先発医薬品の長年にわたる臨床使用経験(有効性・安全性等)を踏まえて開発・製造されます。そのため研究開発費が抑えられるので先発医薬品に比べ約2~7割ほど安く提供できます。
- どうしたら処方してもらえるの?
- かかりつけの医師・薬剤師に相談してみましょう。
加藤薬局ではジェネリック医薬品のご相談を受け付けております。お気軽にご相談ください。
- 処方せんを確認してみよう
- 処方箋にお薬の名前が、一般名(有効成分名)で書かれているものはジェネリック医薬品に変更できます。
また「変更不可」欄に、「✓」または「×」がついていないお薬もジェネリック医薬品に変更できます。新薬などお薬によってはジェネリック医薬品が発売されていないものもあります。
オンライン資格確認について
当薬局では、厚生労働省が進めるオンライン資格確認を導入しています。
オンライン資格確認とは、マイナンバーカードのICチップ、もしくは健康保険証の記号番号などによりオンライン上で医療保険の資格情報を確認することです。
この導入により、マイナンバーカードをお持ちの方は、窓口で保険証をご掲示いただかなくても医療保険の資格確認がスムーズにできるようになります。マイナンバーカードをお持ちでない方は、従来どおり保険証をご掲示ください。